加湿器

加湿器の選択

更新日: 2021-03-31

加湿器の選択方法を詳述する。

加湿器の方式 #

方式 スチーム式 気化式 超音波式 温風気化式 加熱超音波式
加湿力
電気代 ×

スチーム式 #

水を加熱して蒸気にする。ものによっては沸騰させるため、雑菌などが繁殖しづらい。

  • pros
    • 加湿力が高い
    • 沸騰させるため、清潔
  • cons
    • 電気代が高い
    • 送風口が熱くなる

気化式 #

濡れた選択ものを扇風機で乾かすのと同じ方式

  • pros
    • 消費電力が小さい
  • cons
    • 加湿能力が低い
    • ファンの音がする
    • 気化熱で部屋が冷える

超音波式 #

水を超音波で水滴に変えて空気中に放出する。水蒸気を放出しないことに注意。

  • pros
    • 消費電力が小さい
    • 静音
  • cons
    • 水蒸気ではなく水滴を放出するので部屋が濡れることがある
    • 水中の雑菌などをまき散らす

ハイブリッド式 #

帰化式、超音波式にヒータを組み合わせたもの。気化熱による室温低下や加湿力を補ったもの。

推奨方式 #

気化式がもっとも良いと考える。スチーム式の清潔感は魅力的であるが、電気代が許容できない。おそらくもったいなくて使わなくなるので選択しなかった。超音波式はそもそも水蒸気を放出しないので却下した。このように消去法で気化式を選択したが、製品を選ぶ場合は気化式のデメリットが許容できるか、対策があるか検討しておく必要がある。

デメリットに対して次の対策を打つ。

  • 加湿能力
    • 常に使用することで瞬間的なパワーは不要とする運用とする。
  • ファンの音
    • 静音ファン/静音モードがついたものを選択する。(静音モードでも十分な加湿能力のものを選択する)
  • 気化熱による部屋の冷え
    • 暖房器具使う。エアコンなどのヒートポンプ式を使ったほうが圧倒的に高効率。

動作音 #

動作音は小さいほど良いが、目安を確認する。だいたい30db以下で静かといわれる。20dB付近だとあまり気にならないだろう。

タンクの容量 #

大きいほど良いというわけではない。気化式の場合、水は殺菌されないので一定間隔で新しい水道水に入れ替えることが望ましい。通常カルキが抜けてしまうのが6~24時間程度であるので一日に一度は交換したい。下記で計算される一時間あたりの必要量に動作時間をかけて求めよう。

必要能力の計算 #

加湿器に必要な能力を見積もる。基本的にカタログを信じて選択すれば問題ないが、念のため計算しておく。

条件

[℃]
[%]
[℃]
[%]
[W/m^2]
[帖]
[m]

熱貫流率参考
総樹脂サッシ+Low-E トリプルガラス:1.7
総樹脂サッシ+Low-E ペアガラス:2.91
アルミ複合サッシ+Low-E ペアガラス:3.49
板ガラス:6

算出
上記よりまず外部と室内の絶対湿度を算出する。
[g/m^3]
[g/m^3]
空気は2時間で入れ替わる(法律で決められた最低)はず。安全率を1.2とすると加湿器に必要な供給能力は
[g/h]
なお全熱交換の換気システムを搭載している場合は水蒸気も回収されるので上記よりかなり余裕が出てくる。
comments powered by Disqus