Fontの選び方の基本

文書作成やプログラミングにおいてフォントは見栄えや可読性に大きく影響する。どのようなフォントが良いかまとめる。

フォントの種類 #

まずはフォントを種類分けしておく。

まずは明朝体かゴシック体。明朝体は明朝体はトメハネが表現されていて、文字の太さに強弱があり、全体的に細い文字が多い。ゴシック体は基本的に文字の太さが均一で太めの文字が多い。

明朝体(MS明朝)	ゴシック体(MSゴシック)

欧文フォントの明朝体、ゴシック体に対応するものがセリフ体、サンセリフ体になる。

セリフ体(Times New Roman)	サンセリフ体(Calibli)

次は等幅フォントかプロポーショナルフォント。これは横幅の違い。文字通り、等幅フォントはどのフォントでも同じであるが、プロポーショナルフォントはフォントに合わせて幅が異なる。Microsoftのフォントでは"P"が付いていたらプロポーショナルフォント。

等幅フォント(MS ゴシック)	プロポーショナルフォント(MS Pゴシック)

次はビットマップフォントかクリアタイプフォントか。ビットマップフォントは名前の通り、点々でフォントを表している。クリアタイプはより滑らかに見せるためのアンチエイリアスが働くフォントになる。

ビットマップ(MS ゴシック)	クリアタイプ(游ゴシック)

フォントの使い分け #

ビットマップかクリアタイプか #

まず分かりやすいビットマップフォントかクリアタイプフォントか。これは一目で分かるようにクリアタイプ一択。昔はクリアタイプの日本語フォントが少なかったり、レンダラの性能が悪かったりでいまいちであったが、昨今は問題ない品質になったのでもはやビットマップフォントを使う意味はないと考える。Office2016のワードやエクセルではMS明朝/MSゴシックがデフォルトになっているが、Office2019からはクリアタイプの游ゴシック/游明朝がデフォルトになった。この意味でも早くビットマップフォントからはオサラバしよう。

×　ビットマップ(MS明朝)	〇　クリアタイプ(游明朝)

明朝体かゴシック体か #

一般的には長い文章を書くときは明朝体/セリフ体を使用し、見出しなど目を引く箇所にはゴシック体/サンセリフ体を使用する。ただし細字のゴシック体であれば本文に使用するのもアリ。

×　游明朝+游ゴシック	〇　游ゴシック+游明朝

等幅フォントかプロポーショナルフォントか #

報告書のような文書であればプロポーショナルフォント一択。基本的に等幅フォントを選択する意味はないかな。ただ等幅である必要がある箇所（表の数値）等は等幅フォントの方が好ましい。

プログラミングでは等幅フォント一択。

気を付けること #

フォントを選択するにあたってどのような事に注意する必要があるのか。これまでに述べた内容に加えて、日本語フォント、欧文フォントに組み合わせにも注意したい。基本的に半角文字には欧文フォントを、全角文字には日本語フォントを適用するにしたい。ただし、それなりに使える欧文フォントの日本語フォントもあるので、その場合は統一してしまってよい。

スタイルが似たものを組み合わせる
基本中の基本ですね。ゴシック体とセリフ体を組み合わせることのないように
サイズが似ているものを組み合わせる
アルファベットだけ小さくなったりしないように
太さが似ているものを組み合わせる
MS明朝とCenturyって太さが結構違うので不細工

ユニバーサルフォント #

最近は誰でも読みやすいユニバーサルフォントが広まってきている。特にこだわりがなければこのようなフォントを使って文書などを作成するのが無難と思う。多くが有料のフォントだが無料フォントでもいくつかあるので紹介する。

BIZ UDゴシック
BIZ UDPゴシック
BIZ UD明朝
BIZ UDP明朝

モリサワが出しているフリーのユニバーサルフォント。Windows10であれば標準でインストールされているはず。OfficeのMSゴシック、MS明朝の置き換えに最適と思われる。

みんなの文字

Webフォント限定であるがフリーで利用できる。

源柔ゴシック

厳密にはユニバーサルフォントではないが、丸みがあり可読性に優れるフォント。以下で紹介しているHackGenの日本語フォントにも採用されている。